進路選択

【費用VSチャンス】担任が伝授する「県内進学/県外進学の判断」のポイントを実例解説

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私は「県内の大学生→県外(都会)の大学院生→地方県の大学教員→地方県の専門学校教員」の経緯があります。学生時代は学費と生活費をアルバイトで稼いでいました。

県内/県外の進路選択で、以下のような悩みを持っていたら、お力になれるかもです。

  • 県内進学するしかないのかなぁ…
  • 県内進学したら、都会には行けないのかなぁ…
  • 県外進学したら、何か世界変わるのかなぁ…
  • 県外進学したら、生活面も費用面も不安だなぁ…

結論は、「必要性と費用がないなら、県内進学で充分」です。

  • 県内進学で充分…学習内容に地域差がなく、生活・費用面・地元就職で有利
  • 県外進学の必要性…特定分野費用が出せるなら、アリ

比較の詳細は以下の通りで、解説していきますね。

県内進学都会・県外進学注意点
生活○安定△不安定かも一人暮らし・アルバイトは就活有利
費用○授業料×授業料+生活費
登校○片道1.5時間以内なら△不安定かも県内でも遠方なら一人暮らしを一考
座学目指す資格が同じだから同じ法律・スポーツ・ゲームなどが県内学校にないなら県外
実習目指す技術が同じだから大差ない現役プロの教育が必須なら都会
地元就職○圧倒的×無理
都会就職○大きい企業は来校してくれる○都会の小さい企業までつながりあり就職したい県が必須
県内進学と都会県外進学の比較表

この記事によって、あなたが後悔のない進路選択ができたら、嬉しいです。

せんわんこ
せんわんこ

よろしくー

長年授業でやってきたことをまとめて、 ITパスポートの無料Note(1度落ちちゃった方向け) 基本情報技術者対策のNoteを作ってます。興味あったらどーぞ(▼・ω・▼)

県内進学なら、生活が安定し、費用にも困らない

専門学校も大学も「授業料」が必要です。

公立高校であれば、授業料はかかりませんでしたね。

しかし、私立の専門学校なら年間100~130万円で、私立大学と同じぐらい。保護者さんの経済的な負担はすごいものになります。

県内の学校に進学して、実家から登校するメリットは2つ。

  • 引き続き衣食住が安定する…県外大学や高専では中退の原因になることも
  • 費用負担が軽くなる…今まで通りの生活費で、学校の授業料だけですむ
せんわんこ
せんわんこ

やっぱお金だねー

県内進学だと実家登校できて「生活が安定」

県内進学なら、「今まで通りの生活環境」が続くので生活が安定します。

県外進学で一人暮らしになると、生活リズムや食生活が乱れたり、アルバイトや孤独に囚われてしまったりして、学校に行けなくことケースもあります。

私の専門学校でも、県外大学を中退した学生さんが入学してきます。反面、県内大学を中退した学生さんが入学してくることはほぼありません。

詳しくは「【担任が実例解説】大学中退して専門学校で『うまくいく』学生の条件」をどーぞ。

せんわんこ
せんわんこ

やっぱこわいよねー

県内進学だと授業料のみ、県外進学だと「+生活費で2倍」

次に生活費。単純に学費と同じぐらいかかりますから、県外進学だと年間費用が2倍になります。

都会だと家賃だけで6万円は必ず超えるので、1年間で72万円ですからね。食費など1日1000円にしたら、36万円なので、100万円突破です。

私が東京で5年間学生をした時は、家賃4.5万円の格安にしても、食費・光熱費・インターネットやスマホ・交通費・そして帰省費用で100万円ぐらいかかりましたね。

せんわんこ
せんわんこ

やりたいことできたし
辛かったけど楽しいかったよー

一人暮らしとアルバイトは、就職活動に超有利!

注意点が2つあります。

  • 片道2時間を超えるなら一人暮らしを考えてみよう
  • アルバイトは実家暮らしでも一人暮らしでも必ずしよう
せんわんこ
せんわんこ

社会人の練習に
なるよねー

実家から学校までが片道2時間かかるなら、一人暮らしを「一度」は考えましょう。

新幹線で3年間登校できる学生さんもいますが、登校疲れで欠席超過して休学した学生さんもいます。

遠方からの登校は、体調不良や寝坊による遅刻したら午前中が全部飛びますし、梅雨や交通渋滞によって登校できないケースも多いです。遠方登校だと、グループ活動や学園祭準備も残れないので気まずい思いもします。

学校が寮や提携賃貸を案内してくれますし、地方都市なら家賃も控えめです。往復登校する時間をアルバイトや勉強に費やすことも、「一度は」考えてみる価値あります。

詳しくは「【一人暮らし攻略法】専門学校の担任だから知ってる「就活最強」「最大の弱点」を完全解説」をどーぞ!

せんわんこ
せんわんこ

遠方は不利だよねー

アルバイトは必ずすることを強く薦めます。

就職の採用試験での印象を考えてみてください。

  • 実家暮らしでアルバイトしていない…「親のスネかじってのほほんと?」
  • 一人暮らしでアルバイトしていない…「親の負担軽くしようとは思わないの?」

面接練習でも「アルバイトをしていない理由」を一緒に考えるのは苦労します。

  • 長距離登校する体調管理を重視するために…「土日は?」
  • 学業と家事に専念するために…「ほんとに時間ないの?」

どんな理由を考えても、「一度も・短期や1日ですら、アルバイトをしていない」のは致命的です。逆に、1日だけでもアルバイトしたなら「やりました!」って答えられます。

せんわんこ
せんわんこ

ゼロとイチは
全然違うよねー

学習内容に地域差がないので、県内進学で充分

県内だろうが県外(都会)だろうが、学習内容には大きな違いはありません。

なぜなら、業界から必要とされる技術は同じですし、目指す資格は全国共通ですからね。

  • 座学に違いはない…目指す資格に地域差がないから
  • 実習に違いはない…業界から必要とされる技術に地域差がないから
せんわんこ
せんわんこ

どこでもやることは一緒ー

資格は全国共通だから、学習内容も同じ

どこの地域の学校でも、業界で目指す資格は同じなので、学習内容に違いはありません。

私のIT専門学校では、国家試験「基本情報技術者」が第一目標です。科目AとBに合格する必要があり、専門学校では科目Aを免除できる試験を年4回受験できます。

したがって、1年生前期の座学は国家試験に必要な、コンピュータ数学・ネットワークやセキュリティ・データベース・ソフトやハードウェア・経営ストラテジとマネジメントです。

IT専門学校の資格戦略については「IT専門学校でねらう情報資格と取得戦略」をどーぞ!

せんわんこ
せんわんこ

資料で比較してもいいねー

業界が求める技能は共通だから、実習内容に地域差がない

実習内容も大きな違いはありません。

もちろん実習を教える先生の実績、実習で使う機器や技術には多少差がありますが、習う分には大きな差にはなりません。

私のIT専門学校では、2つのアプリを作ることが目的です。

  • GUIアプリ…Java、VisualC#などを使う
  • Webアプリ…Java、HTMLとCSS、LinuxでWebサーバーを使う

Java・HTMLとCSSを取り扱わないIT専門学校はまずありません。違いは小さくて、GUIアプリでC++言語を扱ったり、WebアプリでPHPを使ったりする程度です。

結局卒業研究では、授業で取り扱った技術も使いますし、開発に向いた新技術を使うこともあります。WebアプリならReact、AI開発ならPython・Djangoを調べながら使っていきますね。

せんわんこ
せんわんこ

僕はC言語最初にやる学校は
びみょうかなぁー

特定の業界は、県外進学が必要なので注意!

注意点は2つ。以下の場合は県外進学も考えましょう。

  • 県内に学校がない分野…法律・スポーツ・ゲームなど
  • 現役プロのアドバイスが極めて有効な業界
  • 就職に企業とのつながりが有効な業界
せんわんこ
せんわんこ

地理的要因で
チャンスに差がある場合だねー

私のIT専門学校はゲームコースがありますが、クリエイターになれる学生さんは、「5%」もいません。地方県で都会県からも遠く、ゲーム企業さんと「日常的」つながりが、まったくありません。

  • ゲーム企業は東京に集中している。次いで、大阪・福岡
  • 都会県なら現役プロが「日常的に」授業に来てくれる
  • 都会県ならゲーム企業さんが来校して採用試験をしてくれる
  • 都会県ならゲームコンテストやイベントにも行ける

他にも専門学校としてゲーム授業に特化できない面もあります。

  • 県の認定を受けた専門学校なので、ゲーム授業はおまけ程度
  • 学校の先生がゲームクリエイター未経験者の素人
  • 元ゲームクリエイターを雇うが、ファミコン以前の古い人

ゲームクリエイターになるなら、「東京の学校」です。専門学校ではない学校(無認可校)」だと業界衆力率が95%を超えるので、覚悟を決めて挑戦して欲しいです。詳しくは「【5%】専門学校先生が語る!ゲームクリエイターになる確率を上げる学校選び」をどーぞ!

せんわんこ
せんわんこ

「絶対受験しないと後悔」
なら本気になろー

就職も大きく変わらない | 地元就職は必ず県内学校へ

中小企業は県内求人で定員が満たされます。

  • 東京や大阪の大きな企業は、地方学校まで求人に来てくれる
  • 地方県の企業は、県内求人(県内の学校)だけで足りる
せんわんこ
せんわんこ

来校してくれるから
旅費もかからないねー

地方県の就職は地方県、大きい都会企業も来校してくれる

都会県の大きな企業は、地方の学校まで来校してくれます。私の専門学校では、求人8割が都会県(東京・大阪)の企業さんです。

逆に、地元求人は地元学校が圧倒的に強いです。地方県の企業さんは採用人数が少なく、県内求人で採用人数を確保できるからです。

例えば、「鳥取県の企業に就職したい!」なら、必ず鳥取県の学校に通いましょう。「島根県の企業い就職したい!」なら、島根県の学校です。隣の県でもキビシイです。

せんわんこ
せんわんこ

隣の県でもダメだよー

ただし、都会県であれば企業も多いので、先輩の採用実績がある企業さんの数が多いメリットはあります。

「地方県の20社ぐらいから選ぶのはイヤだ!100社から選びたい!」なら、都会の学校が良いかもしれません。100社全部チェックできるかは疑問ですけどね。

よく「求人数で判断する方」がいますが間違いです。1万社の求人があっても、あなたがチェックできる時間はありませんし、あなたに合った企業が一層見つからない「企業ガチャ」になります。

せんわんこ
せんわんこ

数の勝負じゃないからねー

特定の業界は、都会の学校が圧倒的に有利!

注意点は2つ。学習・就職に県外の学校が有利な場合です。

  • 8割以上の企業が集中しているなら都会の学校
  • 実績を重視する業界なら都会の学校
せんわんこ
せんわんこ

都会がチャンスが多い理由だねー

再びゲーム業界を例にしますね。

私の専門学校のある地方県では、ゲーム企業は2社しかありません。しかも10名前後の小さな企業で、新卒採用も毎年採用もしていません。県内就職は絶望的です。

一方、ゲーム企業は東京23区内でも200社以上あります。

さらにゲーム業界は「実績」「技術力」が重視される業界です。コンテスト出展・講演会イベントへの参加は、圧倒的に都会の学校が有利です。

チャンスを活かすのは、あなたの頑張りですが。地方県だと地理的要因でチャンスすらありません。

東京の学校を記事にしたので参考にしてみてください。「アミューズメントメディア総合学院ゲームプログラマー学科を完全攻略【ゲームクリエイターになってね!】」

せんわんこ
せんわんこ

でも頑張るのは自分だよー

県外進学のメリット

県外進学は、生活と費用面のリスクが大きいですが、成功すればメリットもあります。

  • 一人暮らしの実績ができる…就職の採用試験で有利
  • 一度は都会で暮らしてみたい…地元就職すると出られないから
せんわんこ
せんわんこ

費用がかかるけど
良い経験だよー

採用試験で強いのは、「一人暮らし」「アルバイト」の経験です。

県外就職でも県内就職でも、会社の近くに住みますからね。一人暮らしの経験があれば「安定して出勤できそうだな」と思われて、アルバイト経験があれば「働いていけそうだな」と採用担当者が分かります。

あなたも一人暮らしで寝坊や体調管理ができたので「社会人としてやっていける」、アルバイト経験があると「仕事覚えて働く方法が分かった」と自信がつきますね。

生活費問題さえクリアできるなら、県外進学は大変良い経験になります。

  • 県外就職するなら県外進学でOK
  • 県外進学したら「都会に住みたい願望」は満足
  • 一人暮らしやアルバイト経験は就活に有利

一方で、リスクもあります。お金がかかった上に、休学や退学・就職失敗をしては意味がありません。

  • 1人暮らしの練習をしておくのが良い…料理や洗濯
  • 仕送りなしはNG…家賃だけでも仕送りが必要
  • アルバイトの入れすぎはNG…家賃以外の月3万円をめど

一人暮らしの注意点は「【一人暮らし攻略法】専門学校の担任だから知ってる「就活最強」「最大の弱点」を完全解説」をどーぞ。

せんわんこ
せんわんこ

行くならがんばろー

まとめ | 後悔しない県内/県外への進学を!

ここまで読んで頂きありがとうございます!

せんわんこ
せんわんこ

ありがとー

まとめると以下の通り。

  • 県外進学…特定分野・費用が出せるなら
  • 県内進学…よくある分野・費用が出せないなら

私は、ゲーム業界など「就職が圧倒的に県外の学校が有利」な場合なら、県外進学はアリだと考えます。ただし、アルバイトで生活や学費を全額稼ぐのはNG。

県内進学を薦める理由

  • 生活が安定し、費用が授業料のみ
  • 授業内容に地域差がない
  • 県内企業の就職に圧倒的に強い
  • 大きい都会企業は来校してくれる

県外や都会進学を薦めるケース

  • 県内学校が取り扱っていない分野
  • コンテスト参加などが必要な分野
  • 現役プロの授業が重要な分野
  • 企業の8~9割が都会集中な分野
せんわんこ
せんわんこ

費用とチャンスの
バランスだねー

「失敗しない学校選び」には、資料比較とオープンキャンパスで実際に見て、相談していくことが大変重要です。

資料も見ずオープンキャンパスにも行かないで入学して、「思ったのと違う…」と後悔して休学・退学になった学生さんを多くみてきました。

県外でもオンラインのオープンキャンパスがあります。なるべく実物をみましょう。

  1. HRを見て資料を取り寄せる…興味ある業界の学校、県内全部が目標
  2. オープンキャンパスに参加…必ず2校以上に行って比較する
  3. 学費や入試の相談…1回は保護者さんと来校して相談する

オープンキャンパスに行く時は、「【専門先生が実話で暴露】行ってはいけない専門学校を見破る14点 」「【先生が解説】専門学校のオープンキャンパス完全攻略ガイド」を参考にしてくださいね。

色んな県にお住まいなので、サービスぐらいしか紹介できませんが、参考になったら嬉しいです。

せんわんこ
せんわんこ

じゃ またー

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