私はIT専門学校の先生ですが、他校・無認可校を薦めたことがあります。
だって、私の専門学校から就職する確率が5%未満だから。
大学や専門学校は、最終学歴が「大卒」「専門卒」になるので、大抵の就職で「高卒」より有利ですが、特定の業界の就職・スキルアップには不利なのです。
もしあなたが「技能と実績で採用される業界」に就職したいなら、「業界就職率」の高い学校を選びましょう。例えば、ペット・ファッション・ゲーム・イラスト業界などです。
この記事では、認可校(専門学校)と無認可校(学院など)についてまとめました。
認可校(専門学校)も無認可校も、どちらも学校です。
- 「なれたらいいなぁ」とふんわりしているなら、大学か専門学校
- 「何が何でも絶対に業界に入りたい!」と熱意あるなら、無認可校
例えば、「ゲームクリエイターになれたらいいなぁ」ぐらいのふんわりさなら、専門学校。システム開発か製造業の正社員に就くことができますからね。
「ゲーム業界に絶対就職したい!」と強い覚悟があるなら、特化した無認可校。専門学校では5%でも、95%の業界就職率を誇ります。
とはいえ、無認可校は個性幅が広く、入学して華開くのか・悪い学校を避けるなど考えないと、高卒就職で「学歴損」してしまいます。
この記事が、あなたが「どうしてもなりたい!」かをしっかり見つめて、進路を決めるキッカケになったら、嬉しいです。
よろしくー
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2種類の学校 | 認可校と無認可校
「認可校」と「無認可校」って聞いたことあるかもですが、どちらも学校です。
- 認可校…国が定めた基準(期間・建物など)を満たした学校
- 無認可校…基準から自由に特化した「個性の幅が広い」学校
無認可校は、学校によって個性が強いので、目的と選び方をしっかり考えましょう。
「専門学校じゃない学校」
ってのがあるってことー
認可の条件 と 無認可校の特徴
「認可校」とは、国が定めた基準を満たして「卒業したら学歴が変わる学校」と認められた学校。
「無認可校」は、あえて認可申請をしていない学校です。
名前で判断できます。
- 認可校は、「学校法人」「専門学校」
- 無認可校は、「アカデミー」「学院」「カレッジ」「専門の学校」
「専門の学校」は
ちょっとズルいかなー
認可の主な条件は以下。
基準によって質が確保されている反面、「専門学校ではできないことも多い」です。
認可校の条件 | 専門学校では | |
---|---|---|
授業・年限 | 年間800時間以上、1年以上 | 1年未満のコースはできない |
入学資格 | 高卒・高認以上 | 中卒や年上は断られる |
建物 | 校舎と土地が学校所有 | 貸しビル・オンラインはできない |
よって、あえて無認可校にしている学校も多いです。
- アクセスの良い駅前で教育したい
- 1年未満のコースを設けたい
- 特定のスキルに特化、流行りの技術をカリキュラムにしたい
とはいえ、基準を満たしていないので「幅が広い学校」「個性の強い学校」です。
- 登校する校舎がある学校から、ビルのワンフロワーやオンライン
- 教育カリキュラム、教員の質の幅が広い
自分に合っているか、ちゃんとした学校なのかをしっかり考える必要があります。
あなたの目的は「就職」ですよね。
認可校と無認可校の特徴を理解した上で、あなたのなりたい職業・就職した業界へ行ける学校を選びましょう。
ピンキリだねー
無認可校のデメリット と 対処法
結局、日本の就職は「大卒>専門卒・短大卒>高卒」です。
最終学歴の変わらない無認可校は、デメリットに上がりやすいのは事実。あなたの就職に不利な影響がでるのかは、しっかり考えましょう。
無認可校のデメリット
- 最終学歴が変わらない
- 就職サポートができない学校もある
- 法的には「学生」ではない
無認可校のメリット
- やりたいスキルに特化して学べる
- 3ヶ月や半年の短期コースもある
- 専門学校で断られても入学できる
自分に不利な影響が
ないかは確認しよー
無認可校の代表的なデメリットと対処法をまとめますね。
デメリット | 対処法 |
---|---|
最終学歴は変わらない | 学歴不問の業界、大卒持ちなら問題なし |
履歴書には書けるの? | 書いて良し、採用面接で伝えて良し |
就職のサポートは? | 歴史長い学校・有名な学校なら問題なし |
学生でないデメリット | 学割関係が使えない。オープンキャンパスで学校に聞いて理解しよう |
法的には学生
じゃないんだねー
無認可校を理解した上で、大学・専門学校についても理解しておきましょう。理解した上で進学すれば、卒業する頃に「あー専門学校に行っておけば良かった」なんて「今更後悔」をしなくて良いですからね。
学歴は変わらないが、履歴書には書いた方が親切
よく言われるのは、学歴の話ですね。
- 「無認可校は履歴書に書けない」
- 「無認可校は最終学歴が高卒のまま」
たしかに、デメリットになりやすいですが。
- 学歴ではなく技能・実績重視の業界に向いている
- 履歴書に書かないと聞かれるだけなので、書いた方が親切
- すでに大卒ならば、学歴は大卒のまま
よって、学歴が変わらなくても問題ない大学生・社会人のスキルアップ、美容師・ファッション・ゲームなどの業界に向いている学校です
また、履歴書に書かないと「この期間、何やってたの?」って聞かれるので書いてOK。しっかりスキルアップをしてきましたと面接で伝えてOKです。
熱心に取り組んだのは
ニートさんとは違うからねー
専門学校と同じレベルの就職サポートもできる
小難しい話ですが、「職業紹介はできない」も少し違います。
- 長い学校/有名な学校なら、業界・企業とのつながり強い
- 学校が届をしていれば、専門学校と同じ企業紹介が可能
オープンキャンパスの際に「就職サポートについて教えて下さい」と聞けばOK。
特に顕著なのは、「技能・実績が重視される業界への就職」です。
例えば、ゲーム業界への就職を例にします。
- ゲームクリエイターへの就職は、私のIT専門学校では5%未満
- アミューズメントメディア総合学院(無認可校)なら95%以上
詳しくは「【5%】専門学校先生が語る!ゲームクリエイターになる確率を上げる学校選び」をどーぞ。
ぼくも頑張ったけど
授業的に勝てないねー
法律的には「学生」ではないデメリット と 対処法
無認可校のややこしい点は、「法的には学生ではない」ことです。
良く言われるデメリット | 対処法 |
---|---|
奨学金はできない | 学校独自のサポートあり 教育ローンなど使えるサービスあり |
学割・通学定期ができない | 通勤定期ならできる |
国民年金の特猶はできない |
やはり一番大きいのは、お金・奨学金関係ですね。
オープンキャンパスに保護者さんと必ず行って、学校に相談して教えてもらいましょう。
- 学校独自のサポート
- 無認可校が利用できるサポート
- 先輩たちのパターン
大きなお金がかかることなので、保護者さんにあなたの覚悟と熱意を伝えてみましょう。
あなたの覚悟と
保護者さんの理解だねー
無認可校のメリット 【専門学校では勝てない分野】
無認可校のデメリット
- 最終学歴が変わらない
- 就職サポートができない学校もある
- 法的には「学生」ではない
無認可校のメリット
- やりたいスキルに特化して学べる
- 3ヶ月や半年の短期コースもある
- 専門学校で断られても入学できる
自分に有利に活かしたいねー
私のIT専門学校では、ゲーム開発への授業時間・コンテスト対策・地方県か都会県で、まったく勝つ要素がありません。国の基準を満たしたからこそ、ゲームに特化することができません。
- システムのおまけ・国家試験もあり、メインカリキュラムではない
- ゲーム科目・コンテスト作品制作にかける時間が圧倒的に違う
- 地方県なので、現役プロ・ゲーム企業とのつながりがない
恥ずかしながら、ゲーム業界への就職では、私のIT専門学校では勝てません。
ゲーム業界への就職率5%が、95%に勝てる要素が全くありません。「絶対に業界就職をしたい!」なら、特化した学校・実績ある学校を選びましょう。
私のIT専門学校 | アミューズメントメディア総合学院(無認可校) | |
---|---|---|
ゲーム科目の数 | 年間3~5科目 週1~2コマレベル | 全ての科目 |
ゲームプログラム開始 | 2年生前期 | 1年生前期 |
実習時間・制作時間 | 4ヶ月は国家試験対策で無理 | 夏休みもする |
コンテスト応募実績 | 個人(サポートなし) | 授業として応募する |
ゲーム業界への就職率 | 5%未満 | 95%以上 |
現役プロが教えに来て | くれない(地方なので) | くれる |
ゲーム企業とのつながり | 年に3回講演にきてくれる | 採用試験イベントあり |
今回比較した、アミューズメントメディア総合学院については「アミューズメントメディア総合学院ゲームプログラマー学科を完全攻略」もどーぞ。
専門卒で5%と
高卒で95%どっちがいいー?
特に、自分の地元県(地方県)の学校が取り扱っている分野か、学習や就職のチャンスは県外(都会県)の方が圧倒的ではないかはチェックしましょう。少なくともゲームクリエイターについては、絶対に「東京の無認可校」です。
90%ぐらいは「県内進学」で充分です。しかし、友達が県外で活き活きとしてて「羨ましいなぁ」と思っちゃうこともありますからね。一度は県外進学も考えることはお薦めします。
無認可校を お薦めできる人・お薦めの使い方
言ってしまえば、無認可校は「最終学歴が変わらない」「奨学金・年金特猶のお金サポートが少ない」だけです。
「xxになれたらいいなぁ」ぐらいの軟弱な気持ちだったら、大学や専門学校など「つぶしが効く学校」を薦めます。
しかし「絶対にxxになりたい!」「xx会社を受験しなきゃ一生後悔する!」って、強い思いと固い覚悟があるなら、無認可校で時間を投入して頑張りましょう。
最後は自分の原動力だねー
無認可校をお薦めできる人の特徴 | 熱意・覚悟・開拓心
無認可校は特定スキルに取り組むための学校です。
- 技能・実績で採用される業界に就職したい!
- 短期間で取り組んで就職につなげたい!
- 社会人のキャリアップしたい(夜間もあるため)!
- 大学とか違う分野のスキルアップだけ!
あくまで、ある1つのスキルを磨き、成果をだしたい方にお勧めです。
- 「絶対に【職業】になりたい!」
- 「【会社名】を受験しなきゃ一生後悔する!」
- 「【テーマ】だけに時間を費やしたい!」
加えて、現役プロから学び・コンテスト応募やイベント参加をしたいなら、都会の学校が良いですね。
更に「授業を待つ」のではなく、自分でどんどん挑戦して質問をしていける人が成果出せます。
「習う」「教えてもらう」と口を開けて、食べ物が放り込まれるのを待つ方には、無認可校は向いていません。ふんわりした方は、大学・専門学校など「最終学歴が変わる学校」をお薦めします。
挑戦するか
逃げ道をとるかー
特に、自分の地元県(地方県)の学校が取り扱っている分野か、学習や就職のチャンスは県外(都会県)の方が圧倒的ではないかはチェックしましょう。
どうしても県外(都会)に行かねば、道が開けないこともありますし、「都会に行って挑戦できたから満足」ってなりますからね。
無認可校のお薦めの使い方 | 明確な目的・目標を持とう
無認可校は大学・専門学校よりは、学歴面でリスクがあります。
目的・目標を持って取り組める使い方ができてこそ、「大学生・専門学生に勝てる人材」になっていかねば損です。
- 「~だけをしたい」系。「1つの資格だけ」「動画編集だけ」「3Dモデリングだけ」
- 技能・実績重視の業界に就職したい
- コンテストの応募実績が欲しい
- 現役プロから学びたい・企業とのつながりが欲しい
- 短期間で就職用の成果物を作りたい(イラスト・ゲームなど)
業界でいえば、ペット・ファッション・ゲーム・イラストなどです。
学歴ではなく技能が重要ですよね。ゲーム・イラストだったら就職の際にポートフォリオ(作品)も一緒に提出して採用試験に臨みます。
専門学校でポートフォリオは
授業のサポート外だねー
「なんとなく進学」をしては後悔してしまうことも多いですし、嫌なこと・困難なことに出くわした時に粘ることができません。学校を辞めてしまうのが悪いとは言いませんが、他の人より遅れてしまうのは確かです。
なるべくで良いので、「卒業までにこれをやっておきたい」「卒業する頃にはこれができるように」と目的・目標を持って、学校を選ぶと良いですよ。
▼大学・専門学校で後悔する記事▼
無認可校を選ぶ時の注意点 | 後悔しない学校の選び方
無認可校は個性幅の広い学校です。
しっかり選びましょう。
- 教育が充実しているか…充分な実習時間、現役プロの指導など
- 直近の実績が充実しているか…「業界就職率」・「学校の歴史の長さ」
ダメ学校に行ったら詰むー
「少なくとも専門学校生に勝たないといけません」よね。
学歴が変わらないリスクを取るんですから、教育についてはしっかり確認しましょう。
- 専門学校より充分な自習時間が取れるか
- 専門学校よりも充実した指導が受けられるか
超えないと
学歴損だよー
しっかりした実績ある学校を選びましょう。
「就職率100%」に騙されないでください。あなたの就職したい業界への就職率「業界就職率」を確認して、「自分がその中に入れそうかなぁ」と考えましょう。
なお、就職率にはカラクリがあります。休学者・退学者・就職不要者を計算から除き、正社員かも分かりません。
数字のマジックだねー
「無認可校は就職紹介ができない」と言われますが、学校の歴史が長ければ大丈夫。
長年に沢山の先輩たちを、業界・企業さんに送り出しているので、つながりがあります。大学・専門学校であっても、新しければ業界や企業さんに就職させるつながりも実績もありませんよね。
さらに「直近3年以内」ましては「期間が書かれていない就職実績」には超注意してください。
たくさんの企業が書いてあっても「10年間の実績」で「ここ数年は内定していない企業」なんて、詐欺ですよね。必ず「去年度は何人が業界に就職しましたか?」と確認しましょう。
ホームページは
疑って見るんだよー
高校を卒業して「人生最後の学校」です。さらに無認可校は挑戦です。将来の自分が「こんなことも気づけなかったのか」と後悔しないように、しっかり調べて選んで行ってくださいね。
まとめ | 結局は「絶対なりたい!」の覚悟があるか
ここまで読んで頂きありがとうございます!
ありがとー
さくっとまとめますね。
- 「なれたらいいなぁ」とふんわりしているなら、大学か専門学校
- 「何が何でも絶対に業界に入りたい!」と熱意あるなら、無認可校
無認可校は認可校ではないので、学歴リスク・お金サポートのリスクがあります。また、学校の個性幅が広くピンキリがあります。
保護者さんとしっかり話し合って、あなたの覚悟と熱意を伝え、一緒にオープンキャンパスで相談してください。
今回は最後に
もう一言伝えるねー
この記事を書いた理由は、私のIT専門学校にはゲームコースがあるのに、業界就職率が5%だからです。
50名いても2~3名しかゲームクリエイターになれません。しかも学校のサポートが効いたわけではなく、本人の才能と努力によるもので、1教員として申し訳なく思っています。
地方県の専門学校で、システムメインでゲームはおまけのカリキュラム。ゲーム科目が週に2~3コマしかなくて、「本気でゲームクリエイターになりたい学生さん」にはガマンを強いているのが実情です。
中には「ゲームコースなのに全然ゲーム科目ない!」「思ったのと違った!」と学校に来たくなくなって、休学・退学になる学生さんもいて、悲しいです。
「絶対にゲーム企業を受験したい!」「何が何でもゲーム業界に就職したい!」と覚悟を決めた学生さんは、「諦めさせる専門学校」よりも「挑戦できる学校」を選ぶ方が、人生の後悔がないと感じています。
じゃ またー