専門学校の前期は、今後の学業・就職の基盤を作る大事な時期。
「友達ができない」など課題が残ったかもでしょうが、GWを超えたら学業に「一旦」集中してもらって大丈夫です。
IT専門学校で1年生の担任してきた経験から、GW~夏休みの過ごし方を提案します。
- 友達いなくても「知り合い」3名覚える
- 入学動機を思い出し、一旦学業に集中する
- つまらないなら原因を明らかにしてみる
- 前期末に備え、補講・奨学金に影響を避ける
- インターンシップ・アルバイト・自動車免許を夏休みに

学生さんそれぞれで
違った悩みが出る時期だねー
今までの学校のように「楽しいが全て」ではありません。
専門学校なんて2~3年で終わりですが、就職では20~40年の人生を決める大事な時期。
「今に悩む」気持ちも分かりますが、もっと長い目も必要。「少し先」を見通して準備を進めていきましょう。
この記事が、卒業後の人生を少しでも良くなる学校生活を送る参考になれば、嬉しいです。

かなり大事だから
ブクマを薦めるよー
▼併せて参考にして欲しい記事▼
- 「入学初日~GW」の記事
- 「後期(冬休みまで)」の記事
- 「就職スケジュール」の記事
人間関係が固まる | 3名の顔を覚えてればOK

GWまでで、おおまかな人間関係は決まりました。
もし友達がいないなら、ひとまず気にしないでおきましょう。クラスメイトみんなが、「やっと友達になったので、大事にしよう」と固くなってますから。
新しい関係を作るにはコスパ悪い時期です。
しかし、3名の顔と名前を覚えておきましょう。

「覚えるのが苦手でー」
そろそろ卒業しよー
「友達なんて要らない」は正解、「知り合い」は必要
「別に友達なんていらねーし」と思うのも分かります。私も友達は要りません。
大事なのは友達ではなく、「知り合い」です。
知り合いがいないと、あなたが困ります。
4月に教室を間違えて恥ずかしい思いをしませんでしたか? またはクラスメイトが遅れて教室に入ってきませんでしたか?
知り合いがいないから起こるんですよ。
- あなたが「教室を間違えた」と気づかない
- クラスメイトに「いない」と気づかれない
周りが先輩だらけなのに気づかないので、授業始まってから先生に「君、誰?」って。
「すみません、教室間違えました」って間違えた教室から出て、授業の教室へ遅れて入るのって、恥ずかしくないですか?

先輩や先生に
迷惑かかるの知っとこー
「知り合い」が必要な理由
人間関係なんて面倒臭いですが、「知り合い」は自分のためと割り切りましょう。
- 提出物・連絡事項の確認ができる
- 忘れ物をした時に借りれる
- 欠席した翌日に、学校の様子を聞ける
知り合いがいないのは、行列に独りで並ぶようなもの。体調不良やトイレで列から離れると、並び直しですよね。
知り合いは「自分の情報源・相談先」と割り切りましょう。どうせ就職してからも、知り合い作っていくわけですから練習です。

ちなみに終章面接で
「友達はいますか?」って聞かれるよー
「知り合い」探しの始め方
「友達がいない!」「ぼっちだー」と落ち込まないでOK。
専門学校は人生最後の学校なので、友達ができれば大事にすれば良し、できなくても卒業してお別れするだけ。
私は入学式翌日に新入生に「友達は作らなくて良いけど、知り合いは作ってね、私は職場に友達はいないよ!」と伝えています。
知り合い作りは簡単。「すみません~」って話しかけて、「ありがとう」で終われば嫌な顔はされませんから。
見た目で良いので以下のようなクラスメイトを見つけてください。必ずいます。
- 誰とも仲良くなれそうな人
- 面倒見がよくて親切な人
手始めに、自席の周りから探してみましょう。
- 自席の前後:出席番号の前後の人
- 自席の左右:話しかけやすい
- 先生が決めたグループで一緒だった人
実は、先生は「友達ができるように」って席を近くにしたり、グループを一緒にしたりしてます。趣味・出身・性格・性別など共通点がありますよ。
最初の席替えが、先生が決めた場合は「周囲の人と友達or知り合いになってね」ってメッセージと思ってくださいね。
一年を通して、友達のでき方は違います。
- 4月までは、趣味や出身などの共通点で
- 夏休みまでは、資格・自習など勉強で
- 後期からは、実習や実力を通して
4月は積極的に話しかけるのがポイントでしたが、夏休みまでは自習室に通って顔見知りになるのがポイント。さらに後期からは実習を通した仲間になる時期です(GW以降の友達作り)。
友達だけが人間関係ではありません。
社会人になったら、友達よりも遠い人間関係「知り合い」が適切な距離感です。

友達は依存関係強いけど
知り合いは自立した上の関係だねー
学業に集中しよう | 前期授業は今後の基盤なので重要

入学した目的は「学業→資格→就職」ですよね。
- 「学業」で知識・技術を身に着ける
- 「学業」の成果として「資格」を取る
- 「学業」と「資格」を生かして「就職」をする
あなたの専門分野で最重要資格がありますよね?
5~6月の勉強が一番大事です。基礎部分をしっかり固めましょう。

学業こそ就職に
つながるからねー
私のIT専門学校での最重要資格と取得戦略を書いておきます。
IT専門学校の最重要資格は国家資格「基本情報技術者試験」です。
「基本情報技術者試験」は科目Aと科目Bに合格する必要があります。カリキュラムがしっかりした学校なら、科目Aを免除できる「修了試験」を6, 7, 12, 1月に受けることができます。
前期の授業は「修了試験」のためにあり、今後の資格・就職に大きく影響します。

資格を持ってた方が
採用される企業の幅が広いねー
前期の資格戦略は以下です。
- FE修了試験…国家試験「基本情報技術者試験」の科目A免除試験
- 情報活用試験 3級か2級…国家試験へつながる民間資格
- 国家試験「ITパスポート」・MOS…修了試験に不合格だったら
前期授業はすべての資格試験に通じます。「計算が難しい」「英単語の暗記が苦手」と思うでしょうが、「捨て問だ」と諦めずに、なんとか「解こう」としがみついてください。
「IT専門学校の資格戦略」も参考にしてください。

目の前のことを頑張って
あとは先生と相談してこー
そろそろ学校がつまらなくなる | 受け入れられるか考える

4~5月は気合が入ってましたが、GW明けからは欠席をし始める時期。
学生さんによっては、そろそろ学校がつまらなくなる頃でもあります。
「進路失敗したかな」「辞めようかな」と、ちらっと思い始めることも。
私のIT専門学校では、以下のような意見が多いです。
- 分野に興味/やる気が出ない
- 授業がつまらない
- 授業についていけない
- 人間関係に悩んでいる
- 欠席が多くて詰んでいる
これらに当てはまるなら、「IT専門学校に行かなきゃよかったと思う理由」を参考にしてみて大丈夫です。
自分や周囲の状況を受け入れるか、退学など他への道を探るかは、正直性格です。
先生としては「失敗も成功も背負って歩んでいってほしい」「歩んでいけば、後悔しない選択ができるようになる」ことを知って欲しいですが。
とはいえ、若いうちだからこそ、やり直すチャンスでもあるのも確か。
一つ確実なのは、健康に異常が出ていない/次が決まっていないなら、退学を薦めません。あなたが思っている学校生活への不満の原因を考えてみましょう。
休学を考えて、学生身分をキープしたまま「次」への活動をした方が賢いです(「3つの休学方法」)。
せっかく頑張って入学したのに、軽々しく「退学して後悔する」なんて愚かですよね。ずっと履歴書に退学と書き続け、就職試験で「退学理由は?」と聞かれ続ける人生になりますから

まずは解決策からー
退学は最終手段ー
期末に備えよう | 給付型奨学金に影響に注意

就職の採用不採用に成績表はほぼ関係ありません。
なぜなら、就職の不採用理由で「成績が悪かったから」と言われたことはないから。
成績なんてあくまで「学校の中でのどんぐりの背比べ」。会社が望む頭の良さは、採用試験で成績とは別に計測されます。
成績不振のデメリットは、学校生活だけに大きな影響を出します。
- 学科の下位1/4だと給付型奨学金が止まるかも
- 再試験になると、夏休み登校して補講・再試験
一番大きいのは「給付型奨学金」。成績が悪いと警告、警告が2回くると給付が止まってしまいます。
再試験や補講は、出れば何とか通します。ただ、せっかくの夏休みが潰れ、休めないし遊べないですよ。また、再試験科目が多いと凹んでしまって、在学意識にも影響がでます(「再試験」)。

お金の問題だねー
夏休みに備えよう | インターンシップ・アルバイト・自動車免許

期末試験になる前に、夏休みの準備をしましょう。
期末試験には試験対策で頭がいっぱいですし、夏休みになってから「何をしようかな」では手遅れです。
以下3つは、就職活動への布石。1つだけでもやってみてくださいね。調べるだけでもOK。
- インターンシップ…1dayオンラインは勿論、3dayぐらいの現地開催も
- アルバイト…短期でも1日でもOK
- 自動車免許…合宿でも通いでもOK
「履歴書のネタ作り」と割り切ってください。
インターンシップ・アルバイト・クラブ活動がないと、ほんっとに履歴書に書くネタで苦労しますよ。

やればやるほど
履歴書に書けるよー
インターンシップ
必ず1社以上のインターンシップに行きましょう。
5月下旬には、マイナビさん・リクナビさんのサイトリニューアルがあります。インターンシップの検索・申し込みもできるようになります。

ぼくの学校でも
マイナビ・リクナビさん経由だよー
最近はオンライン化が進んで、大手・遠方の企業さんのインターンシップにも気軽に参加できるようになりました。
- 1day…1日。オンラインで多く気軽
- 3day以上…3日以上。地元企業の現地開催を是非
オンラインインターンシップは気軽ですが、多くが1day。企業説明と少しグループ議論をする程度です。
実務的な内容・職場を見るために、あなたの地元で開催されているインターンシップに参加しましょう。プログラム実習や現場見学をしてくれるので大変勉強になります。
どんな職業かを、少しでも実際に分かってから、就職したくないですか?
インターンシップに行かずに、IT企業に就職して、本当に大丈夫でしょうか?

一回見るだけで
違うよねー
インターンシップに参加した企業を、今後受験するとしたら、
- 志望動機に書けるので有利
- 社員さんに良い印象で覚えてもらえる
履歴書や面接練習で志望動機は一番困りますが、「インターンシップでお世話になった時に~」とアピールできます。
違う会社でも「インターンシップで業界分析をしてきました」と言えます。
なお大手企業になると、「インターンシップに参加していることが、採用試験の受験条件」になっていることも。
インターンシップに参加するデメリットは一切ありません。たくさん参加しましょう(「インターンシップ戦略」の記事)。

インターンに行かない理由はないよー
必ず行こー
アルバイト
「採用面接のためにアルバイトをしてみる」と割り切ってください。
あなたが会社の人事担当者さんだったら、どちらの学生さんを採用しますか?
- アルバイト経験ゼロの学生さん
- アルバイト経験がある学生さん
もしアルバイトをしていなかったら、「なんでアルバイトしなかったの?」って聞かれたらどう答えますか?「学業に専念して~」と答えても「夏休みあったでしょ?1度もしない理由は何?」って聞かれますよ。
一度でもアルバイトをしていれば「やったことあります!」と言い切れます。一度もやってないとごにょごにょします。

面接練習で理由考えるの
すっごいめんどいよー
「資格があれば、成績が良ければ就職に有利だから」は勘違いです。
どんなに頭が良くても、どんなに授業課題をこなしても、社会人として仕事ができるとは限りません。
私は、頭の良さや成績の良さではなく、以下のような特性こそ大事と思っています。
- 体調管理ができ毎日安定して出勤できそうか
- 感情が安定し、いつでも話せそうか
- こちらが言っていることを理解できるか
- こちらが分かるように話せるか
- 自分で判断する/してはいけないコトの分類ができるか
以上の特性がなければ、私は信頼できません。仕事では絶対に組みたくないし、背中を預けたくないです。
「アルバイトをしたことがあるだけ」で、「働けます」って答えに信頼度・説得力がつきます。

仕事を一緒にする上での
立ち振る舞いがだいじー
自動車免許
「採用条件になくても見られている」と割り切って取得してください。
自動車免許を持っていないことは、デメリットになる可能性があります。
会社はいちいち「あいつ免許持ってなかったよな」と考えねばなりません。はっきり言わなくても、必ず運転免許は見ています。
むしろ「持ってて同然」。「運転免許持ってないんだぁ」とがっかりされますよ。
「都会だから車持たないし、免許なんて必要な」は勘違いです。
「最近はAT車しかないし、AT限定でいいや」はOK。

MT楽しいけどねー
お金や時間の問題があるでしょうが、なんとか学生時代の「早い時期」に取得しましょう。
お金がないなら少しでもアルバイトして、半分とか出すとかすれば、面接試験で言えますよ。「アルバイトをして、自動車学校の費用に当てました」って言えたら立派ですよね。

アルバイト→資格
はかなりいいアピールだねー
合宿免許は短くすみますし、宿泊できる自動車学校もあります。あなたの県になくても大丈夫です。
以下のサイトが便利なので一度検索してみてください。
▼合宿免許は一括検索で探すのが便利▼
- ユーアイ免許(検索)…ネット割引5,000円・追加料金なしなど特別プランアリ
- ドリーム免許(比較)…最短2週間・20万円台の合宿プランアリ
- 合宿免許受付センター…最短2週間の合宿プランアリ
まとめ | 前期は人間関係・学業の基礎固め

ここまで読んで頂きありがとうございます!

ありがとー
さくっとまとめますね。
- 友達がいなくても、「知り合い」を3名作ろう
- 専門業界のメイン資格へ全力で取り組もう
- 学校がつまらなく感じ始めるので注意しよう
- 学業不振による夏休み補講・給付型奨学金に注意しよう
- 夏休み(インターンシップ・アルバイト・自動車免許)の準備をしよう

今に振り回され過ぎず
先を見ようねー
「学校生活の充実=学校生活が楽しい」である必要はありません。
専門学校は、就職後の社会人として一人前に生きていくための準備をする場。
今がうまくいかなくても「詰み」ではありません。今に振り回されず。
専門学校は人生最後の学校。「就職のため、今後の人生のため」と割り切って、学業・資格・就職準備をしっかりやっていく考えをお薦めします。
▼次に読んで欲しい記事▼

じゃ またー