私のIT専門学校の就職結果は以下のように分類されます。
全体 | 就職紹介希望 | 就職活動の結果 | |
---|---|---|---|
就職学年 150名 | 希望者 143~146 | 専門就職 135~140 | |
専門外就職 5~10 | |||
就職が決まらない 0~3 | たった1つの理由 | ||
不要者 4~7 | 縁故採用 1~2 | ||
進学 1~2 | |||
就職できない 2~3 | 2つのパターン |
この記事では、残念ながら「内定なしで卒業した学生さんの事例」を解説しています。
- 就職が決まらない…「一言もしゃべれない」の1パターンだけ
- 就職できない…「本人や家族の希望」「学校が判断」の2パターン
更に、就活を狭めたり遅らせる特徴についても解説をします。
- 就職先が狭くなる…「ハンデ」「病気」を持ってる学生さん
- 就職が遅れる…「4つのこだわり」を解説
大抵の方は、就職が遅れる「4つのこだわり」だけ読めばOKです。
- 外部求人へのこだわり…無差別級の闘いで負ける
- 希望条件へのこだわり…自分に不相応な採用ガチャで負ける
- 就職先地域へのこだわり…企業選択肢をすごく狭める
- 他業種就職へのこだわり…学校求人を活かせず逃げ道すら失う
就職はあなたの人生を10年、いや40年に影響を与える重大な進路選択です。しかも「新卒」は、日本では最高の武器で、人生で一回こっきりです。
あなたが専門学校の強みを活かした就職をする参考になったらら、嬉しいです。
▼知っておいて欲しい用語▼
「外部求人」とは、マイナビさん・リクナビさんなどの学校外サービスで企業を探して受験していきます。ほとんどの大学生が行う就職活動ですね。
「学校求人」とは、学校が保有している企業求人から就職活動を進めていきます。例年のように採用してくれる企業さん・先輩が働いていけてる企業さんがたくさんあります。
よろしくー
就職が決まらない「たった1つの理由」 | 全くしゃべれない
専門学校で、「就職を希望している学生さんが就職が決まらない」って、ほぼありません。
どんなに資格や能力が低くても、多少ハンデを持っていても就職できます。必ず受け入れてくれる企業さんを見つけ出し、就職までつなげます。
しかし、数年に1~2名、まったく全然しゃべれない学生さんが入学されます。黙っているだけでは、面接試験は合格しません。
専門学校は、どんなに時間がかかろうと、どんなに不採用になろうと付き合います。あなたと相談しながら進めますよ。
普通に話せて健康で
会社に来れればおっけー
「コミュ力かぁ」と構えないで大丈夫ですよ。
一緒に仕事をする上で、話ができ、話が通じればOKなんです。
「静かな学生さん」「寡黙な学生さん」なら大丈夫です。例えば、面接試験の質問で30秒ぐらいなら固まってしまっても、採用してくれる企業さんはあります。
しかし「全くしゃべれない学生さん」は、60秒以上沈黙無表情。
質問している側が「~~って感じかな?」などYes,Noで聞き直しても答えません。
「まったくしゃべれない人」は絶対に採用されません。仕事は連携が必要ですからね。
- 仕事を頼んでも理解したのか分からない
- 何か問題があっても報告してくれるか分からない
これでは、仕事は進みませんよね。
面接試験では、どんなに不完全な答えであっても、どんなに途切れ途切れでも、必ず何らかのリアクションをしてください。
私の担任した学生さんで、「言ってることが分からない」「質問の的を射てない」で不採用になる場合もあります。
それでも3社目以内には採用されます。ちょっと「気になるポイント」が他人と違ったり、考えすぎて論理が飛んでしまうんですよね。
就職活動で一番の武器は、アルバイトです。「働ける」って証明ができてますからね。
普通に話せれば
絶対どっかに採用されるよー
全然しゃべれない学生さんは超レアですが、3パターンぐらいあります。
「まったくしゃべれない学生さん」になった原因は、私が見た限りは3つ。
- どう言って良いのか全く分からない…家族以外への極度の緊張、話の組み立てで大混乱
- 話すことにトラウマがある…「息が臭いと言われた」などイジメ系
- 完璧に話したい…自分に100%あった答えを探しきるまでしゃべらない
とはいえ、「3年に1人」ぐらいの超レア学生です。
あなたが該当する確率は超少ないので、面接練習を何度も何度もやって、台本棒読みだろうが、「対策した質問にはスラスラ、対策してない質問くるとタジタジ」だろうが大丈夫ですよ。
面接練習を
とにかくたくさんやろー
就職できない「就職紹介不要」 | 2パターン
「学校の就職紹介」は原則全員が受けます。
「学校求人だと外部求人が使えなくなる」は誤解です。しっかり学校の説明を聞いてください。
また、「学校の外の求人サービスで探す」であっても、履歴書準備・面接練習は学校でします。就職紹介の範囲内なので、変わらず相談してくださいね。
「就職紹介不要」とは、「就職をしない」って選択をした学生のことです。
「就職紹介不要」になるのは2パターン。
- 本人と家族が、就職紹介不要を希望
- 学校から、本人と家族に就職紹介終了を打診
本人・保護者さん・学校で
話し合って決めるよー
本人と家族が就職紹介不要を願い出る | 就職諦め・卒業優先・進路確定
さらに「本人と家族が就職紹介不要を希望する」パターンは、3つ。
- 不採用が続きすぎて心折れ、就職への自信がない
- 卒業するので精一杯(欠席として表出)
- 進学や縁故採用(家業)で進路が決まっている
縁故採用と進学は
いいんだけどねー
一番多いのは、「不採用が続きすぎて心が折れる → 欠席が多くなる → 卒業だけでもしよう」です。
先生としては「出席さえしてくれれば、卒業も就職もできる」と考えているのですが、いかんせん本人の心や体の問題。体調不良や欠席として表れたら、無理強いはできません。
ご本人・保護者・学校で話し合って、「卒業優先にして、就職はとりあえず保留にしましょう」ってなっていきます。
専門学校の「受け入れ」と企業さんの「採用」の違いを理解しましょう。
専門学校は「受け入れる学校」なので、入試をしますが「集団授業で支障がない」と判断されれば合格します。
かなりキビシイ学生さんも受け入れますが、本人の可能性を信じますし、2~3年のお付き合いですからね。そして何より、定員割れすると直接収益に関わりますからね。
学校は可能な限り定員を埋めたいです。実際に、私の専門学校では150名受験したら3名ぐらいしかお断りしていません。
ほんとにヤバかったら
入学時にヤバイかもって言うよー
しかし就職試験は違います。
企業さんは「10年、最大40年付き合う人」を選びます。もちろん「新卒学生」なので可能性「伸びしろ」も考慮します。
企業さんは「絶対にゆずれない採用基準」があります。採用基準を満たしていないのなら「たとえ本年度の新入社員が0名だとしても」採用しません。
なので、「面接でお互い笑って話したのに…」と不採用になることは、普通にあります。
長い付き合いするかを
試験で見極めるって大変だよねー
専門学生は、大学生よりも競争に慣れてません。
大学受験の厳しさを知ってますよね。進学校は、高校2年生で全授業を終了して、3年生の授業は全て大学受験対策の模試!模試!模試!です。
専門学生は、初めての不採用に大きなダメージをくらい、連続不採用すると「どこにも受け入れてもらえないんじゃないか」って不安が大きくなり、就職への自信がなくなっていきます。
落ち込んだメンタルが健康状態に現れ、欠席し始めると「行動と速さが重要な就活」が更に遅れていきます。さらに欠席が貯まり、次は卒業が危なくなります。
この頃には、本人・保護者とも話をして、「卒業を優先」して「紹介不要」になっています。学校に来なければ、卒業も就職もできませんから。
とにかく学校においでー
卒業も就職もできるよー
学校から就職サポートを打ち切る宣告 | 「採用試験を無断欠席」は絶許
一方、「学校から、就職紹介終了を打診」する時は、たった1パターン。
- 採用試験の無断欠席を2回以上繰り返した
少なくとも私も学校も、「就職を希望する学生さん」にトコトン付き合ってサポートしますよ。
「内定率のからくりだ」「見込みなければ統計に入れない」など言う人もいますが、確かにそんな面もあります。「数」や「率」を使った数値のマジック。
しかし、学生さんと保護者さんが就職を希望している限り、学校はサポートし続けます。むしろ内定率が100%になるように頑張ります。
学校から「これ以上はサポートできないので、紹介不要届けの提出をお願いします」って打診は最終手段です。
本人やご家族に就職希望があれば、専門学校は「就職内定率が100%にならないよなぁ」ってリスクがあっても頑張ります。
しかし以下3要件を満たした場合、就職サポートを打ち切ります。
- 採用試験を欠席
- 特に無断欠席で逃げた
- しかも2回以上やらかした
学校求人の場合、企業さんが受験生のためにはるばる来校されます。
たった1名のために来校されます。採用基準を満たすかどうかも分からないのに、自費で来校してくださいます。
しかし学生が逃げてしまっては、全て無駄です。
学校求人は、「学生を育て紹介する学校」と「学校を理解して採用に来校される企業さん」の「信頼関係」で成り立っています。
紹介した学生さんが逃げれば、信頼関係は崩壊します。
社会人として
無理だよー
専門学校は就職サポートを、「いきなり切る」ことはしません。
段階を経ますし、学生側にも予兆があります。
- 1回目の採用試験欠席で、本人と保護者で話す「2回目あったらサポート切るかもしれません」と。
- 日頃から欠席指導をしている。本人面談・保護者連絡・注意書や警告書の送付
どんなに怖くても、採用試験をくぐらないと就職できません。
どんな経緯や気持ちであったとしても、一度「受ける」となったら覚悟を決めてください。
何度も言うけど
とにかく学校においでー
制限があるが「決まる就職」 | ハンデ・既往歴(病気)
少し安心できる解説かもしれませんよ。
よほど重度でないハンデや病気でない限り、就職できますよ。
専門学校では、今までにハンデや持病の学生さんを採用してくれた企業さんが確保されていますから。
多少、受かる企業さんが少なくなってしまいますが、3~5社ぐらいで決まります。
「自分を受けれ入れてくれるんだぁ」「一所懸命働こう」って前向きな気持ちで就職していってくださいね。
普通に生活できてれば
なんも問題にならないよー
運動制限があっても軽度の配慮ですむので、採用されますのでしっかり頑張りましょう。
まず、私のIT専門学校で就職できた事例。
- ADHD, LD, 多動など…知的系
- 身体的ハンデ…関節異常, 指が短いなど
ただし、紹介できる企業は5~10社ぐらいなので、1社1社前向きに調べて、しっかり就職対策をしてくださいね。
また、「働けるアピール」のために、是非アルバイトに挑戦してください。「働けるアピール」だけでなく、あなたの自信につながります。
やっぱアルバイトは
最強の証明だよねー
また、採用幅を広げるために、専門分野外の業界「製造業」も視野に入れてくれると助かります。重度になってくれば、ハンデ枠も視野に入ってきます。
先生と相談しながら、受験戦略を練ればOKです。
そもそも、特別な医療処置が必要・就職が極めて無理と分かれば、学校は受け入れませんから。
本人・先生・保護さんとで
話して方向決めていこー
逆に就職が難しいのは、身体的ハンデではなく、メンタル的ハンデ。
もしメンタル的ハンデの「手帳」を持っている場合、学校求人だけではかなりキビシイです。専門の求人サービスも併用しましょう
また、最近は「難聴」「弱視」「色弱」の学生さんも2~3年に1名ぐらい入学してきます。
同じく専門サービスと併用しましょう。大手企業ほど「ハンデ枠」の採用が義務付けられているため、逆にチャンスととらえてもOKです。
中小企業よりも大手企業の方が、バリアフリーや働き方についてもバリエーションを用意できます。社員数10名の企業ではなかなか用意できませんからね。
▼ハンデ枠専門の就活サポート▼
- dodaチャレンジ…「完全無料」新卒採用も転職もサポート!
- WebSana2024…「新卒限定」で各種セミナーやイベントで細やか
サービスによって保有している求人が違うので、情報源は多く持ちましょう。どちらも「登録無料」なので大丈夫ですよ。
大企業ほど
設備投資できるからねー
持病についても、企業さんが限られてはきますが、問題なく採用されます。
30名クラスなら、持病のある学生さんは7名ぐらいいますが、問題ありません。
- てんかん…最近の発作がない方が良い、自動車免許が悩ましい
- 腎炎、セラ、…多少の運動制限あっても大丈夫
月1回の定期健診が必要でも、面接でしっかり説明できれば就職できます。
- 有休日数で足りる
- 発作がでても自己解決できる
- 特別な医療処置・検査が不要である
- 今までの経緯で問題がない
以上のことを説明すれば、就職できます。
私が担任した「月1検査が必要な心臓病の学生さん」も、しっかり説明して3社目ぐらいで採用されました。
企業さんからすれば、数十年の付き合いになります。あなたが歳をとった時も考慮しますし、労働中の健康トラブルの責任を持つから大変なんですよね。
いくら大丈夫って言っても
他人から分からないんだよねー
とはいえ、健康面で就職できないケースもあります。
健康面で就職できないケースは2つ。
- 特別な医療措置が必要
- 高いBMI・高血圧
特にBMIと高血圧は、何とか努力しましょう。
専門学校に在学している期間で、改善できますからね。
- 運動をして痩せたり、アルバイトをして「働けるアピール」
- 高血圧は食生活を改善したり、適正値がでるまで測定しまくる
結局身体・健康が
大事だよー
就職が遅れる「4つのこだわり」
専門学校の就職活動には「ピーク時期」があります。
私のIT業界なら、4~6月がピーク時期です。ほぼ毎日学校で、企業説明会+採用試験が実施されます。
6月から採用試験が減り始め、7月はぱったりです。夏休みを超えると、こちらから企業さんを探して、「お願い」することになります。
「就職内定が遅れる」と希望業界・希望条件に合った就職から遅れます。
就職内定が遅れるのは、「4つのこだわり」が原因です。
- 外部求人へのこだわり…「学校求人」への拒否感・「自分で探したい病」
- 希望条件へのこだわり…自分のレベルに合っていない企業受験
- 地域へのこだわり…地元や特定県への就職
- 他業種へのこだわり…専門分野外への業界就職
段々緩めないと
遅れまくるねー
外部求人へのこだわり
「外部求人」にこだわり続けると、「学校求人」を逃します。
「外部求人」とは、マイナビさん・リクナビさんなどの学校外サービスで企業を探して受験していきます。ほとんどの大学生が行う就職活動ですね。
「外部求人」は採用レベルも働いていけるかも分からない「企業ガチャ」要素が大きいです。環境に慣れる柔軟さと「思ったのと違う」を乗り越えられる強さが必要です。
「学校求人」とは、学校が保有している企業求人から就職活動を進めていきます。例年のように採用してくれる企業さん・先輩が働いていけてる企業さんなので、「あなたに合った企業」と出会えます。
外部求人にこだわる気持ちは分かりますし、自分で探すことは良いことですね。
- 自分で探した企業を受験して採用されたい
- 学校求人に何となく「企業数の少なさ」「先生のごり押し」の不安がある
間違いではないのですが、学校求人の良さも理解すると楽になるかもしれません。
- 学校求人とは、「あなたの学校から採用したいと思っている」企業
- 外部求人とは、「どの学校からでも採用したいと思っている」企業
つまり、外部求人は純粋な無差別級の異種格闘技大会です。
あなたは、教育期間4年の大学生・6~9年の大学院生、「大卒(学士)」「院卒(修士・博士)」と競り合うことになります。
就職する企業は、一生を大きく左右するので「学校求人」だけから選ぶ必要もありません。
「外部求人」も含めて、多くの企業さんから受験していきましょう。
とはいえ、学校求人には「ピーク時期」があるので、取り逃さないようにご注意を。
私のお薦め戦略は「5月切り替え」です。
- 1~3月に外部求人を3社受験する
- 2~3社不採用になったら、4~6月から学校求人メインに切り替える
3月までなら、学校は「早く内定する分には構わない」ので、バンバン受けて欲しく「併願」に寛容です。
しかし4~6月になると、「たくさん併願して辞退しまくると、不採用になった他の学生さんの迷惑」になる「共食い」になってしまうため、学校求人は1社ずつ「専願」受験が原則になってしまいます。
よって、自由な就職受験・もし決まらない時に学校求人の中でも良い企業に内定、を両立するには、早めの外部受験をして判断すると良いですよ。
外部求人は早めにやるー
その後は学校求人へー
希望条件へのこだわり
企業の選び方は、会社の規模・地域・仕事内容・部署の数などなど、色々ありますよね。
しかし1点だけ注意。
「あなたが良いなぁと思った企業の採用レベルは、どう判断してますか?」
学校求人の企業さんは、
- 「あなたの専門学校から」採用したいと思っている
- 「あなたの専門学校から」過去に採用した実績がある
ので、
- 就職した先輩から採用レベルが分かる
- 就職した先輩の現在から働いていけるか分かる
ってメリットがあります。
「採用ガチャ」「働いていけるガチャ」などの「企業ガチャ」を回避できるのが「学校求人」の強みです。
それでも「専門学校が紹介する企業はブラック」などと思うなら、外部求人で「採用レベル分からないガチャ」「働いていけるか分からない企業ガチャ」を頑張ってください。
できれば「紹介不要届」を提出して頂けると助かります。学校として責任を負わなくてすむので。もちろんご相談・履歴書準備や面接練習は、打診があれば承ります。
大学生は10~20社受験とか
当たり前にやってるよー
就職先地域へのこだわり
就職先地域へのこだわりが強いと、採用される企業さんを見逃します。
以下のような地域特性・学校求人の特性があるからです。
- 地方県企業は小さいので、1人1人の採用レベルは高め
- 都会企業は大きいし案件も多く、採用レベルの幅が広い
- 専門学校は、地元県・東京大阪には強いが、他県には弱い
たとえば、IT企業は70%が関東・関西に集中しています。
IT企業の70%が関東・関西
人口と利便さで
結局集中しちゃうんだねー
「地元就職+専門業界」だと就職が遅れていきます。
どちらかのこだわりを緩めると、なるべく良い就職ができますよ。
もし地元就職にこだわりたいなら、お勧めは5月末まで。6月に入ったら「都会企業(県外企業)でもOK」に切り替えれば、あなたにあった採用レベル・業務内容の企業に就職できる確率は高いです。
こだわり | 就職への印象 | |
---|---|---|
地元就職 | 専門業界就職 | |
譲れない | したい | △キビシイ場合がある |
都会OK | したい | ○都会企業多いので大丈夫 |
譲れない | 他業界 | ×専門学校は他業界の求人に弱い |
どこでも | どこでも | ホントにどこかにぶち込まれるよ?もうちょっと希望だしてOK |
最初はこだわっていいけどねー
だんだん緩めていこー
「専門業界外でも良いので地元就職を最優先」は要注意です。
専門学校の学校求人は、専門分野業界の企業に特化しています。
学校求人が1000社あれば、専門外求人は100~200社、うち今までの先輩が就職した企業は過去5年なら5~10社程度。アルミサッシ・港湾管理・郵便局・清掃業など、業界も企業も選べないと思ってください。
「この企業がお前の希望の地だけど、受ける?」って選択肢だけ。
それよりは、3年ぐらい都会で勉強して、それでも地元就職したいなら転職すれば良いですよ。せっかく専門学校に通ったのだから専門業界、せっかくだから一度くらい都会で暮らしても良いですよ。
特に、給与水準はしっかり理解して就職業界を決めないと、ゆくゆく後悔しますよ。
都会が地元の隣接県だと
選びやすいんだけどねー
「一人暮らしが不安だから地元就職」の方は、もうちょっと勇気を持ちましょう。保護者さんの意向もあるでしょうけどね。
ゆくゆくはあなたは家庭を築くこともあるでしょう。
なるべく早く一人暮らしをした方が良いですよ。
何なら、夏休みだけでも「プチ一人暮らし」してみませんか?
「レオパレス21」が有名で安心ですよね。着替えと生活用品だけ持って行けば手軽に一人暮らしを始められます。家具付き・敷金礼金ゼロ!
私も不安でしたが、なんとかなりましたよ。
学生の時に
一人暮らし練習しときたいねー
「彼氏彼女と同じ県で就職」も注意してください。
東京・大阪なら何とかなりますが、地元(地方県)は勿論・中核都市(北海道・名古屋・福岡など)はかなり難しくなります。間違いなく、内定時期は遅れ不安な日々が続きます
少し先生目線・オトナ目線になりますが。私が見た学生さんは、そもそも30%は3ヶ月以内で別れ、50%は就職前後で破局しています。
苦労して同じ地域に就職したけど別れてしまった時、あなたはその企業で働いていけるモチベが保てそうですか?
本当に付き合っていきたい、本当に同じ地域に就職したいなら、お二人で事前相談して覚悟を決めてくださいね。専門外就職も視野にいれることになるでしょう。
恋愛も就職も
影響大きいからむずかしー
他業種にこだわる
専門学校には「メインの専門分野」と「サブの分野」があります。
私のIT専門学校なら、「メイン分野」はIT(システム開発)、「サブ分野」はゲーム・ビジネス・事務職などです。サブの分野は「コース」と思ってください。
問題は、「メイン分野の就活ピーク」より後に「サブ分野の就活ピーク」がある場合、大きな就活リスクを背負い、希望通りの就活ができない末路になる可能性が極めて高いです。
ここでは、3つの例で解説しますね。
- ゲーム業界への就職
- 事務職への就職
- 大学編入への進路
IT専門学校とはいえ
お薦めできないねー
当ブログでは、「本気でゲームクリエイターになりたいなら、都会の学校」を薦めています。
少なくとも、「地方県の専門学校」だけは絶っっっっ対にダメです。なぜなら、私のIT専門学校では業界就職率が5%未満ですから。
ゲーム業界と専門学校ゲームコースの特色をまとめます。
- 採用時期は3月から
- 採用は、学歴・資格ではなく実力
- ポートフォリオ(作品)と実績(出展など)の提示が必須
私のIT専門学校は詰んでいます。2年課程からゲームクリエイターになった学生はいません。
- 1年生前期ITの基礎・国家試験の座学中心
ゲーム科目なし
- 1年生後期プログラム開始(システム開発のJava)
ゲーム科目は座学が1~2科目やっと開始
- 2年生4~6月ゲームプログラム(Unity)+採用試験
- 作品などないのでゲーム企業の採用試験無理
- ゲーム企業の就職にこだわり、ITシステム企業を見逃す
- 2年制7月前期終了+ITシステム企業の求人終了
- ITシステム企業の募集終了
- 製造業など他業種の就職へ移行
3年課程や4年課程であれば、2年生前期のゲームプログラミングを用いて、作品を作る時間があります。ただし、授業時間外になります。
- ただし独自作品作りは原則授業外
- 年に2回の国試対策(3~4月, 9~10月)
- 教員がプロ経験者ではないため、技術手動・出展指導できない
- 地方県の専門学校はゲーム企業・クリエイターとつながりがない
以上の理由から、「IT専門学校からゲームクリエイターになれる確率は5%未満」です。
ゲームクリエイターは
専門学校ではムリー
事務職の就活は秋からです。
IT専門学校の就活ピークは4~6月なので、メインの求人を全て見逃しての事務職挑戦になります。
事務職の特色をまとめます。
- 「欠員補充」…新卒採用が毎年あるわけではない
- 「現地採用」…他県の事務職応募は無理
- 「求人倍率3倍」…1社に3人の競争率、しかも経験者含む
- 「資格なしでもOK」…結局日商簿記・資格数がないと勝ち抜けない
- 「求人開始は9月秋以降」
- 以上より「派遣社員」で修行してから正社員応募が「王道」
IT専門学校ビジネスコースのカリキュラムの特性です。
- 日商簿記3級程度の授業…2級・1級所持者に勝てない
- 資格を数勝負で取る必要あり…簿記・FP・MOS・秘書
- 秋の採用試験を待つため、IT求人の4~6月ピークを逃しキケン
結果として就職先は、以下に収束していきます。
- 契約社員で事務職←専門学校の最善策
- ホームセンターや文房具店の販売員
- 製造業や運送業などの少し肉体労働系
私のIT専門学校から、正社員で事務職に就くのは2年に1名です。元々ビジネスコースが10名を切る人数ですが…
もし、あなたが本気で事務職になりたいなら「資格で勝負」です。
そして、学校の授業では足りません。なぜなら、IT専門学校の先生はIT企業経験者ですが、事務職経験者ではないから。
外部の通信教育を使ってでも、資格をたくさん取りましょう。
▼多様な資格の通信講座の有名どころ▼
- ヒューマンアカデミーの養成講座…年間2万人の受講実績!無料の資料請求で講座を見繕って、無料相談で候補を絞ると良いです。「資料や相談した=講座を受ける」ではないので安心してください。
魅力はあるけど
就職もキャリアアップもムズイよー
「大学編入」も大博打なので注意してください。
専門学校の就職を見逃すので、単位読み替え・編入試験でミスると「人生詰み」ますよ。
- 編入試験は9月以降
- 専門学校の単位の読み替えが可能かは学校による
- 単位読み替えは自分で調べる(学校は責任追えない)
- 9月なので4~6月のIT企業ピークを見逃す(逃げ道なし)
解決するなら、以下の3つの手法です。
- 専門学校で1年仮面浪人して大学合格する…一番のお薦め
- 大学を併設している専門学校に行く…通信制大学でも良ければ
- 大学編入実績のある専門学校に行く…入学前に大学も決めておく
編入するぐらいなら
受験がシンプルだよー
就職戦略の「切り替えタイミング」 | 5月がお薦め
あなたの専門学校の就活「ピーク時期」を調べてください。
私のIT専門学校なら、4~6月がピークです。
- 4月より前にどこを受験しようが自由
- 6月を過ぎたら企業選択肢がなくなり、他業界が濃厚
よって、切り替え時期は遅くても「5月」。
最初は希望がっちり
時間経ったら緩めよー
大手企業・外部求人・就職地域・ゲーム業界などの希望があれば、5月までは頑張ってOK。
ただし、5月までに受験しても不採用なら、方針変更を考えましょう。
そのまま、希望を突き進むのもOKです。ただし突き進んだ先が「内定なし」、諦めて方針転換した頃には「企業選択肢なし」「専門外業界就職」を覚悟してください。
いいですか?
「あなたがしゃーなしの逃げ道と考えている、システム開発企業にすら就職できませんよ?」
いいですか?
事務職・大学編入など秋以降は、必ず学校求人を逃します。下調べと対策を充分に行い、危ない橋を綱渡りしてください。
しかし私だったら、
- 事務職はインターンシップで企業さんにアピール
- 大学編入よりは、1~3月に高校生と一緒に大学受験
をします(お薦めしているわけではありません)。
インターンシップは、「【担任の指導】専門学校のインターンシップ戦略を完全解説」にまとめましました。
勉強が続きませんし、受験日までに効果的な学習ができません。
自宅近くに予備校がなければ、オンラインでも探してみましょう。
▼オンライン家庭教師▼
- オンライン家庭教師Wam…今ならスタートキャンペーン中で「1ヶ月無料」です!
- オーバーフォーカス…「3ヶ月単位」の「オンライン家庭教師」で一番お手軽!
- オンライン坪田塾…映画「ビリギャル」の元ネタで有名!無料の学習相談をやっています。
- Z会×栄光ゼミナール…大手教育サービスのコラボ!「科目別」の月額8,000円から試せるので必要な時に必要な科目だけ集中的にできますね
戦略変更しないと
全部見逃すよー
まとめ | 就活ピークを見逃すな!
ここまで読んで頂きありがとうございます!
ありがとー
まとめますね。
- 就職できないのは、「全くしゃべらない」学生さんだけ
- 「あなたが就職したい」と希望し続ければ、学校は採用されるまで付き合います
- 心折れず、採用試験から逃げなければ「就職紹介不要者」になりません
- 就職にこだわりがあることは良いことですが、だんだん緩めていきましょう
- 専門学校のメイン業界の「就職ピーク」を逃さないように動きましょう
一生を左右する就職、一生に一回だけの新卒です。
「あの企業・あの職業に応募しなかったなぁ」では後悔しますし、とはいえ「他の人では採用されなくても自分なら採用される企業を見逃した」「せっかく専門学校に行ったのに、業界外に就職するのも勿体ない」と思うのも後悔です。
私も「あいつは良い企業に採用されるレベルだったのに、こだわりがあって見逃して勿体ないなぁ」と思うこともよくあります。
担任の先生と相談しながら、あなたが判断して、「納得いく就職活動」をしてくれれば、先生として嬉しいです。
じゃ またー